やっぱり増えてる?
天川裕司
やっぱり増えてる?
タイトル:やっぱり増えてる?
みんなでキャンプに行った。
ロッジで泊まっていた私たち。
それぞれ部屋で寝ていた時、私の部屋の窓が叩かれた。
コンコン…コンコン…
寝かける前だったから、ふと目を覚ます。
「な、なに…?!」
となったところで現実に。
「コウタ君!もうやめてって言ってるでしょw!」
イタズラで私の部屋の窓を叩きに来るのだ。
今日はキャンプ2日目の夜。
3泊4日で帰るから明後日帰る。
翌朝。
コウタ「あははwだからごめんって〜w」
「ほんと今度やったら許さないからねw」
昨日の夜のイタズラのことを
コウタ君は早速謝ってきた。
そしてその日の夜。
「ねぇ、あれやらない?」
暗闇の中、部屋の四隅に人が立ち、
1人ずつタッチして回って1人増えてる?
みたいなあのオカルトチックな遊び。
「やろうやろう♪」
「ええ〜やだよそんなの〜」
意見が分かれたが結局やってみることに。
でも、
「やっぱり増えなかったねw」
「まぁ嘘っぱちだからねあんなのw」
結局その遊びは続かなかった。
一巡して終わり。
そしてその夜。
「わぁ、今日はきれいな満月だ」
私は1人寝る前、部屋の窓から空を見ていた。
みんな1人ずつの部屋でもう寝ている。
ここのロッジの窓ガラスは本当にクリアで、
外の景色がはっきり見える。
そうしてウトウトして寝かけた時、
またコンコン…と窓を叩く音がした。
またパッと目を見開き、
「コウタがやったんだな」とすぐに分かった。
コウタはああ見えて、結構しつこいんだ。
「もうホントにやめてよね!」
結構大きめの声で私は怒鳴った。
私の声が窓越しに聞こえたのか、
コウタ君はもうそれ以上イタズラをしてこなかった。
今日は少し寒い日。部屋の中をあっためてるから、
だんだん窓ガラスが曇り始めた。
少しだけ神経が昂った私はうっすら目を開けた。
すると窓ガラスに、
「さっきはごめんね」と書かれてあった。
後日。私はあの遊びの事を思い出していた。
部屋の四隅に人が立って、
タッチして回るってあの遊び。
あれってもしかして、恐怖の度合いを落として
人が作り上げたもの?本当は…
動画はこちら(^^♪
https://www.youtube.com/watch?v=Vh_ivL7vzVM
やっぱり増えてる? 天川裕司 @tenkawayuji
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます