第17話
俺は引っ越しとかは昼間だろうと思ってたが、人それぞれ事情があるか。
後部ドアからもう一人降りてきた。
「うわっ...綺麗」
「すげえ」
俺も一瞬、吸い寄せられたように見入った。
降りてきたのは女、俺達と変わらない年格好の女だった。
肌は雪のように白く、黒く長い艶やかな髪、猫のような目に、唇は血のように赤い。
俺は降りてきた女を見て、なにか胸の奥がざわつくような感じがした。
「だれだれ?だれ?」
「知るかよ」
一緒にいる男二人も街頭や車のライトで、その容姿が見えた。
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