第135話
あれが呪いの一部なら、生き残ってる連中を食べつくしてしまえばいいのに。
私が考えているほど簡単にはいかないものなのだろうか?
しばらく考えてから、水を飲みにシリングに降りた。
薄暗い廊下……
両親はまだ帰宅していない。
リビングの蛍光灯がチカチカと点滅する。
キッチンに行って蛇口をひねるとコップに水を注いだ。
「ふう~」
飲み終わってコップを置くと、締めが緩かったのか蛇口から水が垂れている。
ポタン、ポタン……
滴り落ちる水滴を見ていたらだんだん血に見えてきた。
水滴の量が増えてくる。
地面に真っ赤な血が貯まっていく光景が浮かんだ。
心臓の鼓動が大きくなる。
暗い階段をどこまでも降りていく私の姿が頭に浮かぶ。
死……呪い……殺せ……
耳元で囁かれるような気がした。
「あっ」
我に返って蛇口を閉める。
何だろう今の?
とても不吉で嫌な気持ちになってる。
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