第85話
「なんだよ?」
2人は警戒の目を向ける。
「ちょっと馴れ馴れしくない、別にアンタ友達じゃないんだけど」
結奈がバカにするようにいう。
「そう?助かる確率が高くなる方法を教えてあげようと思ったんだけど」
「えっ、まじかそれ」
「本当に言ってんの?」
「さあ、ね」
「さあ、ねってなんだよ?」
「こういう言い方は良くないけど、あの2人は絶対助からないと思う。誰のことかくらいわかるでしょ?」
佑真と結奈は無言だった。
あの2人というのが誰かはわかっているだろう。
「どうしたらいいんだよ?」
「そう、どうしたらいいの?」
2人は急に私にすがるような目を向けた。
こいつらでもこんな目をするんだなとおかしくなった。
「あなた達は、石井君の呪いを信じてる?」
2人は無言で頷く。
「なら……助かりたかったら、石井君に許してもらうしかないよ」
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