若宮早苗3

第16話

私たちの日常は石井君が死んでも変わらなかった。



マスコミや警察が来ても変わらない。





石井君が死んでから三日ほどして私もようやく死ぬ決心ができた。



私が勝手に死んだことがわかったら、楓の奴はまた悔しがるだろうな。



もうそれくらいしか抵抗できない私だった。



一応遺書には今までのいじめのことを書いておいた。



SNSには死ぬ直前に投稿してあいつらのことを暴露してやる。



仕返ししたくても私はその頃にはもういない。



ざまあみろ!!




通販でロープを購入して届いたのが二日後。



これで死ねる。



普段通りに夕食を済ませてリビングでテレビを見る。



キッチンでは早く仕事を終えて帰宅したお母さんが食器を洗いながら何か言ってるけど私は上の空だった。



この人は私が学校休むと怒るし、私の味方じゃないと思う。

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