クラスで一番の爆乳美少女と付き合うことになったのだが、毎晩、俺の事を寝かせてくれない
譲羽唯月
第1話 クラスで一番の爆乳美少女と付き合った日
「ねえ、喜多方くん。今日から私と付き合ってよ」
秋頃の季節。
ある日の放課後に、高校二年生の
今までの人生、女の子から直接告白されたことはなく、至って平凡な生活を送って来たのだ。
中学の頃は、二回ほど友人の力をかりて告白したことがあったものの、どちらもダメだった。
「喜多方くんはどう思ってるかわからないけど。私、以前から付き合いたいと思ってて」
春季からすれば、ただの友達だと思っていたのだが、彼女からしたら、それ以上の関係になりたかったらしい。
急な出来事に春季は驚きながら、目を点にしたまま硬直していたのだ。
「おーい、喜多方くーん」
「あ……えっとさ……急だったから返答に戸惑ってて」
「そうなの? それで、喜多方くんはどうしたいのかな?」
「俺は……」
春季は目の前にいる麗の姿を見やる。
全体的に見渡すと、その大きさに言葉を失う。
それほどに彼女のおっぱいはデカかったからだ。
麗のおっぱいの大きさは制服越しでもわかるほどであり、そのデカさには、他の男子生徒も注目しているほどだった。
彼女と付き合えば、そのおっぱいを揉めるかもしれないと思うと、こんなチャンスはそうそうない。
これは運命の巡り合わせなのだ。
この誘いから逃げちゃダメなんだ!
「わ、わかったよ……つ、付き合うよ」
春季は黒髪のロングヘアスタイルの彼女の姿をまじまじと見つめながら勇気を持って言葉を告げる。
その視線は彼女のおっぱいへと向けられてあった。
やはり、おっぱいには敵わないみたいだ。
「本当?」
目の間にいる麗の表情はパアァと明るくなる。
「ああ」
「ずっと一緒に付き合えるって約束出来るかな?」
「そりゃ、出来るよ」
麗と付き合い、別れたくなるという心境にはならないと思う。
だからこそ、春季は迷うことなく、首を縦に動かして承諾したのである。
「よかったぁ、じゃあ、これからよろしくね」
「こ、こちらこそ。でも、俺なんかでもいいの?」
「うん! 私は喜多方くんじゃないといけなかったし」
「そんなに重要な意味が?」
「だって、喜多方くんとは話しやすいし、一緒にいて楽しかったから」
「そ、そうなんだ。そういうことね」
理由はどうであれ、彼女から興味を持たれているのであれば良い兆しなのだろう。
これはこれで良かったのだと、春季は心の中で思っていた。
「これからどうする? どこかに寄って行く?」
「うーん、そうだな……」
春季は、彼女と付き合えて最高に気分の高ぶりを感じていたのだが、急に付き合うとは想定しておらず、そういった放課後デートに関するプランはまったくなかった。
どこに行くのが定番なのか。
パッと閃く場所として、街中が一番いいと思った。
特に喫茶店であれば、手ごろな料金で過ごせる上に、付き合い始めた日なら、ベストなお店だと春季は腕組をして考えていたのだ。
「喫茶店ね。うん、いいね! でも、本当は別のところでも良かったんだけど」
麗は首を傾げ、何かを頭で考えているようだった。
「え? 西野さんは行きたい場所があったの?」
「んん、でもいいよ。今日は喜多方くんに合わせるね。今度は私が行きたい場所でってこと」
「西野さんが、それでいいのなら」
実のところ、麗が興味を持っている場所に行きたいという気持ちはあるものの、後でいいと言っているなら彼女の意思を尊重しようと思った。
「あと、これから頻繁に連絡をとる事があると思うし、今の内に連絡先でも交換しておかない?」
「そうだね」
二人はスマホを取り出す。
互いにアプリを起動し、連絡用のアドレス交換を行う。
「うん、こっちは大丈夫そう。喜多方くんの方も大丈夫そう?」
「俺の方にも届いているみたいだし」
「じゃ、問題ないなさそうね」
彼女は事が終わるとスマホをバッグにしまっていた。
「そろそろ、行こ。早くしないと暗くなっちゃうよ」
「そうだな……」
春季はスマホを弄りながら、彼女に返答していた。
春季は連絡交換用アプリに登録設定した彼女のアドレスを再度確認した後、スマホを制服のポケットにしまう。
「喫茶店に行くなら、私いいところを知ってるんだよね!」
「それ、どこにあるの?」
「街中から少し逸れた道にあるんだけどね。そこのお店のケーキが絶品なの。あまり人通りが多くない場所だから、隠れ家的なところなんだけどね」
放課後。二人は誰もいない教室を後に階段を下って学校を後にするのだった。
「え……春季に彼女……? で、でも……何かの勘違いだよね?」
幼馴染の
「で、でも……」
阿子は唖然とした表情で窓の外を見て目を丸くしたままだった。
「阿子、どうしたの?」
「んん、なんでもないよ。気にしないで、作業の続きをしよっか」
部員友達に声をかけられた阿子は、窓の外から視線を逸らして、部屋の奥へと戻って行くのだった。
「えっとね、この道を進んだ先なんだけど」
二人は街近くにいる。
麗はスマホの地図を確認しながら、春季と共に、その道を進んでいたのだ。
周りには多くのビルが立ち並び、裏路地という事も相まって道も狭く薄暗い。
彼女も事前に言っていた事ではあったが、今向かっている喫茶店というのは、人通りが少なく本当に隠れ家的な場所なのだ。
「ここよ、ここ!」
麗は看板の方を指さす。
春季の視界には、ちんまりとした昭和風の建物が見えていた。
近づいてみると、レトロみたいな外観をした喫茶店。
いわゆるレンガ造りという事だ。
二人は店内へと足を踏み込む。
店内を大雑把に見渡してみると、おおよそ二〇人くらいが同時に利用できるくらいのスペースしかなかった。
「いらっしゃい」
店内のカウンター席の店員スペースには、バーテンダーみたいな恰好をした男性がいた。
丁度、常連客もいるらしく、その男性店員は、軽食感覚で食せるサンドイッチを作っている最中だった。
「お客様はお二人ですか?」
バーテンダーみたいな男性の他に、若めの女性店員もいた。
「二名ならあちらの席をご案内致しますね」
その女性店員から案内され、二人は店内の奥の席へと移動し、テーブルを挟み、対面するような形で座る。
「こちらが当店のメニューになります。お決まりになりましたら、お声かけお願いしますね!」
女性店員は元気よく説明を終えたところで、別のお客も三人ほど入店してきて、そちらの対応に追われていたのであった。
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