第84話
「これは「紅若積み」よ♪」
「これってなにすんの?」
答えた私にイネが聞く。
「それはこれよ!はい!若旦那、ご一緒に!」
積み上げられたお猪口の横にある酒樽の前に二人で木槌を一緒に持って立つと「よいしょぉ!」と掛け声と同時に蓋を割った。
同時に三味線が派手に鳴り、踊り手が舞う。
お由美とイネはわけがわからないといった顔で見ている。
樽のお酒を二人で茶碗ですくい、積まれたお猪口の横に立つと私が歌いながら若旦那と一緒にお酒を上から注ぐ。
「和泉屋の若旦那♪今日は飲みたい騒ぎたい♪はい!お酒に焼酎なんでも飲む飲む♪」
歌に合わせて若旦那が一番上のお猪口を手に取り飲み干した。
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