例えば評定所というところで会合があるときは女の子を三人派遣したり、役所がすす払いや畳替えを行うときには人足を出したり、江戸城で催し物があるときは料理人を出す、毎年の年始に冥加金を払う等、他にもある。

「これだけ奉仕してるのに、湯女や隠れ売春してる子はなんの負担もないのよ。それなのに負担してる私たちの方が繁盛してないっておかしいでしょ？」

「それは……そうね」

「だから、吉原の旦那たちがお上にお願いしたのよ。なんとかしてくださいってね」

そうしたら隠れ売春の一斉摘発が行われた。

捕まった女性たちは吉原に送られて「奴刑（しゃつけい）」に処せられた。

簡単に言うと「吉原で三年間ただ働きの刑」ということだ。

この子たちは吉原で服役している囚人ということになる。

囚人なので普通の遊女の様に外出はできない。

私が抱いていた「吉原から出られない」遊女のイメージはこういう子たちだったのか……

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