第14話
「ねえ、どうしたのさ?」
『僕はこの世界の人に存在を知られてはいけないんだ。だから人前では人形のように口もきかなければ動かない』
「今しゃべってるのは?」
なんだか頭に響いてきたぞ。
『君の心に話しかけてる。人がいるときは君も僕に話しかける言葉を念じてくれれば会話はできるよ』
「誰にも分らずに秘密の会話ができるわけね!」
『そういうことだね』
地面に転がっているモルを拾い上げると私は吉原の中に入った。
でも。ここで働くといってもどこにしようかな……
『ねえ、あんたお勧めの店とかないの?』
『僕はそこまではわからないよ』
『ほんとうに何の役にも立たないわね』
『……』
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