第14話
「うん!じゃあ案内をよろしく頼んだぞ!」
「は~い」
ニコヤカに私と少女にも手を振ると鯨螺は教官を引き攣れてホールから出て行った。
まだおびえる少女にみんなの視線が注がれる。
「行こうか」
肩をポンと叩いて微笑みかけた。
強張っていた少女の表情がわずかに和らぐ。
先を歩く私の後をおずおずとついてくる少女。
「さっきあなたを連れてきたのは鯨螺っていうの。ここのボス」
「はい……」
「私、夏川愛泉。あなたは?」
「日向 ( ヒナタ ) ……藤崎日向です」
「ヒナタね! OK !」
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