第65話

そういえばエリのヤツもだいぶ綺麗になった。



キョウジなんて一度やりたいなんて言ってたな……





そのとき頭にまた理央の顔が浮かんだ。




綺麗だった。



エリよりも、昔のお袋よりも……




見ていると切なくなるような、壊れそうな危うさを秘めている美しさ……




電車の中で理央のことが頭からはなれないまま渋谷についた。





いつも溜まっているクラブに直行した。



道玄坂をのぼっていくと俺達の店がある。




店の前には大勢の連中がたむろしている。




そして一際目をひくのが双頭のドラゴンエンブレムが付いた白いキャデラック。




無人のキャデラックを囲むように十数代のバイクが停まっている。




ここは知り合いが経営している店だ。



ゲートをGESTOで通って店の2階にいくとVIP席に馴染みの二人がいた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る