第12話

ぱっとしないし童顔で中学生によく間違われる。



遊びといえば友達とボウリングとかゲームをするくらい。



部活は美術部。



先輩との接点はまったくない。



でも僕はたまに学校で先輩を見掛けるとそれだけで一日、いや、一週間ハッピーだった。



そんな僕が夏休み最後の日、塾の帰り道に偶然、先輩と出会った。



先輩は涙を流してた。



僕はとっさにハンカチを渡した。



心配で理由を聞いても笑って首をふるだけで答えてくれなかった。

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