令和の改新
しゔや りふかふ
第1話 閣僚と官僚に国家叛逆罪を
日々に汲々とし、なすがままに諦めていた国民がようやく怒りをあらわにし、長期に亘って政権を維持して、すっかり腐敗し堕落していた一政党が衆議院・参議院の過半数を占めることができなくなり、打倒され、野党連合が政権を取った。
さまざまな改革のうち、数年が経ち、国家予算は一般会計が100兆円だが、特別会計は400兆あるということ、財務省の企みで被災地に使わなかったこと、又、官民合わせた国全体の金融資産が9,704兆円(負債を差し引いた正味資産が3,999兆円)、国の経常収支は20兆6千億円、対外純資産418兆円(世界最大の債権国である)、外貨準備189兆7千億円もあることが(以前から国会答弁でわかっていたのだが)広く国民に認知され、実際は消費税など不要で、医療ももっと安く、社会保険ももっと安く、教育費ももっと安くできるのにしなかたことが判明し、それに関与していた歴代大臣や閣僚、官僚が厳罰に処され、また、与党の裏金問題が発覚した際に、起訴しなかった検察や徴税しなかった税務官僚は検挙され、財産を没収された。
国民はこのとき初めて選挙による民衆みずからの力を知ったである。
野党連合のリーダーである清州龍國は非常に短い期間の政争を経て、内閣総理大臣となり、国民の怒りを背景に大幅な法改正を行い、もはやその趨勢に逆らうものは非国民扱いであった。
政治家と官僚に限定した国家叛逆罪を成立させ、与党とその周辺を徹底弾圧したのである。
また、政治家の背信行為を知りながら、事実を報道しなかったメディアにも大きな罰金を課し、それを被災地支援に充当した。
また、詐欺被害者へ被害金額を返還することを犯罪者に義務づけ、それを履行できない場合は、いかなる手段も行うという断固たる措置を取った。
犯罪抑止の手段の一つとして、ネット上の匿名性を大幅に解放し、誰がそれをやったかが簡単にわかるようにした。削除も速やかに行わない業者に厳罰で対応した。
清州は絶大なる人気を背景に、時限付きで、内閣総理大臣に大権を与え、それを行使し、改革の速度を上げた。日本改新法と名付けられたその法律で、みずからを最高司法立法行政責任者とし、三権分立を破壊した。
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