片翼の天使
第2話
【片翼の天使】
「朔ちゃん、新規で
「分かりました」
「あ、それから配達チームにも連絡入れておいてくれるかい?」
「はい! 連絡しときます」
店長の言葉にうなずきながら空の弁当箱を調理台の上に並べ、慣れた手つきでおかずと白飯を盛り付けていく。
「朔ちゃんがうちの店に入ってくれて本当に助かったわ」
一緒に調理場で作業をしていた店長の奥さんがこちらに向かって微笑む。
「いえいえ。とんでもないです。こちらこそ採用していただいて本当に感謝しています」
私が住むアパートの近くにある『ひだまりキッチン』という手作り弁当のお店。ここが私の職場だ。私は調理から販売までを担当している。
地元野菜をふんだんに使った色鮮やかで栄養満点なお弁当は、とても評判がよく、お昼時になると近くのオフィス街に勤めるOLたちがこぞって買いにくる。
配達件数も右肩上がりで、とても繁盛しているお弁当屋さんだ。
ここで働き始めて一年。ようやく生活が落ち着いてきた。
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