第2話 私が覚えている限り昔の記憶

私は、田舎で生まれました。

静岡の、当時は本当に何も無い場所でうまれました。


家の周りは全部田んぼで、

雑草をかき集めて、石ですり潰して薬草ジュースを作ったり、

たんぼにすんでる「透明エビ」と名付けたプランクトンみたいな生き物を捕まえたり、

道に生えている草を食べたり、花を吸ったり、木に登ったり、

とにかく野性的に生きていた。



私は、とんでもなく記憶力が悪い。



私が覚えている最初の記憶は、幼稚園の頃の話。


今考えると、幼稚園は、きっと値が張るであろうスポーツ幼稚園に入っていて、

大人になって、なぜ、と親に驚く。



私は嫌な園児だったと思う。


いじめなどというものはなかった、と記憶している。

でも「あの子、いつも一人ぼっちだな…。」

と思う子はいて、

その子にもやたらと話しかけて、

先生からの得点を稼ごうとしていた。

「みんな仲良しが美徳なんだろ。仲良くしているよ。」

先生からの株を上げたかった。


なぜそう思っていたのかは覚えていないが、

それだけは覚えている。

嫌な園児すぎる。



スポーツ幼稚園というのは本当で、

幼稚園ではあるが体を動かす教室や、英語のレッスンなんてものもあった。

全部受けていた気がする。

多分英才教育だったのかも。

何一つとして今生きていないけど。

申し訳ないな、と思う。

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