第2話
▶主要な登場人物や用語の説明
◇用語説明
・
人と夢に焦がれて夢を喰らう、吸血鬼やナイトメアのようで、それらとは異なる魔物。
実体はなく、夢の世界でのみ生きる。
脳に近い耳をかじって夢を食べる。
食べられた者は、現実世界の耳に穴が空く。
食べられた夢は欠け、夢に連結する記憶を失い、食い尽くされた人間の多くは死ぬ。
奪われた夢に悔いがある人間のうちの少数が、夢の世界に逃げ込むように、肉体を消失して「獏夜」になる。
元人間の「獏夜」は夢を食べ尽くされおり、以前の記憶は残っていないことが多い。
「獏夜」になったばかりの者は髪の色が元のまま。
夢を食べるほど、髪は白に近付き、翼のようなものが生え、知識を得て、「獏夜」としての自我自覚も強まる。
目は人としての最期に印象を残した物の色に変化する。
名前の由来は、夢を食べる獏と白夜から。
イメージカラーは白。
死者のように白衣には、眠りを妨げられた者を表すように、太陽の刺繍が施されている。
鳥をモチーフとする手段で「旭夜」に対峙する。
・
夢の中で「獏夜」に遭遇し、対抗する手段に目覚めた、闘う人間たち。
「旭夜」は総じて自身の夢に対しての執着が強いため、すべての夢を奪われた際に「獏夜」になりうる危険性をはらんでいる。
名前の由来は、極夜から。
イメージカラーは黒。
弔い人・または眠りをもたらす者を表すように、月の刺繍を施した黒衣を纏う。
各々の得意武器を用いて「獏夜」に立ち向かう。
◇主要な登場人物
主要人物の性別は全員、男。
◇
【主人公。高校二年。陽太の弟。旭夜/人間】
短く切りそろえた若干癖がある黒髪。光が当たると若干オレンジ色に光る。
真っ直ぐな眼差しの黒目。
喜怒哀楽まんべんなく見せる、どこにでもいそうなごく普通の青年。
裏表なく、それなりに素直。信念に真っ直ぐで、曲がったことは苦手。
兄のことを尊敬し慕っており、彼の負担になりたくない、支えたいと思っている。
兄に頼って生きていたため、兄に関係するここぞというところで判断に戸惑うことがある。
兄が「獏夜」となったことで、慕っていた兄と敵対することに葛藤する。
兄を止めるために「旭夜」としての力を得て、元に戻すための方法を模索し始める。
「旭夜」として闘う時は、漆黒の軍服を着用し、刀を振るう。
◇
【二十二歳。朔夜の兄。人間】
ふんわりとした質感の短い、少し赤色の掛かった黒髪。
垂れ目で優しくもどこか自信のない眼差しの黒目。
髪を耳にかけるなどしており、耳が時折露出する。
朔夜より背が少し低く童顔。
穏やかで優しく、落ち着いている。
自己主張はあまりせず、人からの頼みごとに弱く、断れないため、要領は良くない。
やれば何でも出来てしまうため、良いようにこき使われやすい。
称賛されることが少なく、劣等感が高く、自己肯定感が低い。
要領が良い弟を羨ましく思う反面、褒め上手の弟に頼られることが心の支えになっている。
人を助けて交通事故に会い入院。
下半身に後遺症あり、職場から解雇通告を受け、恋人に別れを切り出される。
夢の中でハツゾメに遭遇し、自分の境遇を嘆いた結果、最終的にすべての夢を奪われしまう。
◇ヨウ
【獏夜/元人間】
「陽太」が夢を喰い尽くされて「獏夜」となった姿とその名。
外見はほぼ陽太と同じだが、下記が人の頃と異なる。
林檎のように真っ赤な目/控え目な八重歯/穴だらけになった両耳/黒髪は出会う時期に応じて次第に白味を帯びていく。
和服を頑張って着付けているため、若干着崩れしている。
性格は元から大幅に異なる。
記憶と人としての倫理観を失い、しがらみから解き放たれ感情のままに行動する。
大人の姿で子供の様に無邪気に人の夢を食い荒らしては殺していく。
陽太だった頃の記憶は殆ど残っていないが、時折記憶に名残があるような素振りを見せる。
人としての最後の際で朔夜に未練を残した影響で、朔夜の夢を欲して執着し、彼の前に現れる。
爪を鉤爪のように伸ばして闘う。
見た目と中身のちぐはぐさ、生き生きとした様子、次第に元の陽太から乖離を深めていく姿は、朔夜を葛藤させる。
◇
【高校二年。朔夜のクラスメイト。旭夜/人間】
現実の世界では陰鬱で気が弱く、オドオドしており、対面での会話が不得意。
右耳たぶに一か所、噛まれた跡がある。
人と目を合わせるのが怖く、前髪で目を隠している上に、厚底眼鏡をかける。
若干ドジ気質。
言葉に詰まってまともに喋れないため、スマホの会話ツールを用いて合成音声経由で会話をする。
コミュ障だが、関わることは嫌いではなく、気を許した相手に構われることに安心感を覚えている。
気を強く持とうと願った夢の世界では、厨二な口調でスラスラと喋る。
漆黒の魔導士の衣装に魔術書を堂々と携え、前髪をあげてセットし、右目に眼帯を付けている。
自身に溢れた姿は、パッと見で現実の黒鉄と同一人物に見え辛い。
過去に親友に関する夢を「獏夜」に喰われている。
奪われた記憶を無意識上で補った結果、親友に関する記憶があやふやになっている。
気兼ねなく接してくる白瀧とは息のあったタッグで闘い、時折激高しがちな彼をなだめる。
◇
【高校一年。朔夜の後輩。旭夜/人間】
普段は落ち着いた仕草と丁寧語で喋る、資産家の息子。
一見、愛想が良く人間関係良好そうに見えるが、親しくない者の前では非常に猫を被っている。
自分と信頼した者以外は敵だと思っているふしがある。
内面に深く踏み込むと毒舌が止まらない生意気系後輩で、気を許した仲間たちを揶揄っては楽しんでいる。
手の内を見せた相手には、口が悪く、手も早く、容赦がない。
大人は子供の意見を聞かず蔑ろにすると言って嫌悪しているが、「旭夜」を取りまとめる教師のことは尊敬している。
現実で弓を嗜んでおり、夢の世界でも漆黒の袴姿で弓を手に闘う、少し伸ばした髪を一つにまとめた純和風美男子。
相棒に大型の猫を操り、黒鉄とタッグを組む。
現実の世界では、鞄に付けた小さな虎柄の猫のぬいぐるみを相棒代わりに大切にしている。
ドジ気味な黒鉄のことをからかいながらも、それとなく気遣う。
◇ハツゾメ
【獏夜】
外見年齢はおよそ三十前半。
くるぶしまで長く伸ばした白髪。
本来白目である部分は、闇に引きずり込むように真っ黒。月のように金色の瞳。
八重歯があり、耳に穴は開いていない。
肌色は白く、立ち姿は幻想的。
死人のように真っ白な和服を綺麗に着こなす。
人間に優しい素振りを見せて、狡猾に夢を奪っていく。
教師と言う職業に興味を持っており、「旭夜」たちを取りまとめる教師の行動を真似たがる。
「獏夜」たちの保護者役を好んでこなし仲間たちを可愛がる、保護者兼ボス的存在。
闘いでは獲物を絡めとるように糸を操る他、その糸を織り上げ硬質化し武器化する。
本文を1万5千文字に抑える都合で省略しましたが、上記以外にも登場させたいです。
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