こんな大河ドラマが見たい！『源氏の誇り』

第35話 サンパチ

　源頼俊が再び戦場に立つことを運命づけられたかのような奇妙な出来事が起きました。謹慎中、頼俊が山中で祈りを捧げていると、突如として雷が天から落ち、彼は光に包まれてしまいます。目を開けた時、彼は見知らぬ場所に立っていました。

　そこは、近代的な装備と異国風の兵士たちが行き交う不思議な世界で、38式騎銃と呼ばれる強力な火器が使われていました。戸惑いながらも頼俊はその銃に興味を持ち、知識と技術を得るために現地の人々から学び始めます。

　新たな武器である38式騎銃を手にした頼俊は、その扱いに徐々に熟練していきました。弓矢に頼らない遠距離攻撃の力を持つ銃の威力は、彼の戦い方に革命的な変化をもたらしました。再び蝦夷討伐の機会が巡ってきたとき、頼俊はこの新たな武器を手に蝦夷の地に挑む決意を固めました。

　そして、蝦夷の地に戻った頼俊は、38式騎銃の圧倒的な威力を駆使して戦場を席巻しました。蝦夷の兵たちはその新しい武器に恐れをなし、彼の進軍を阻むことができませんでした。頼俊は歴史に残る新たな戦法を打ち立て、戦場で再び勇名を轟かせることとなります。

　彼の武勇と革新が伝説となり、後の世の戦士たちに深い影響を与えました。頼俊は、ただの武士にとどまらず、時を越えて戦の進化をもたらした英雄として語り継がれる存在となったのです。

　頼俊は、ある日不思議な運命の巡り合わせでフランスにたどり着きました。異国の地に降り立った彼は、目にするもの、耳にするもの全てが初めての体験であり、街中には聞き慣れない音楽が溢れていました。

　特に、ある賑やかな広場で流れるシャンソンの音色が頼俊の耳に刺さり、その繰り返されるメロディーに次第に苛立ちが募っていきます。耳を塞いでも逃れられないその音楽に我慢できなくなった頼俊は、ついに腰に下げていた38式騎銃を手に取ります。

　広場の中央に向けて銃を構え、一瞬の躊躇もなく引き金を引きました。その銃声はフランスの静かな午後の街並みに鋭く響き渡り、音楽は途切れ、周囲の人々は驚きの表情で頼俊を見つめました。彼の苛立ちは一瞬で収まり、あたりに沈黙が広がります。

「これで静かになったな」と頼俊は呟き、再び異国の街を歩き出しました。