第3章:守護者たちの集い

朝日がわずかに昇り始めたゼフィリアの空には、未だに重く黒い雲が垂れ込め、眩しい稲妻が走っていた。雷鳴が首都の上で絶え間なく響き渡り、まるで迫り来る危険を告げるかのようだった。雷の国の市民たちは、不安に包まれた空気の中、何かの前触れを感じ取っていた。まるで空気そのものが緊張で震えているかのようだった。


雷帝フルミナは、彼女の玉座でまっすぐに立ち、静電気を帯びた銀髪を揺らしながら、厳粛な表情で守護者たちを見渡していた。フルミナの周りには、国中で最も強力な戦士たちが沈黙を守りながら集結しており、彼女の命を待っていた。


最初に沈黙を破ったのは、フルミナの忠実な副官であるカロンだった。背が高く威厳に満ちた彼は、雷の線が走る暗い鎧に身を包み、一歩前に進み出た。その目は鋭く、敵に対する揺るぎない覚悟を示していた。


— 陛下、偵察兵の報告によれば、マグモールの軍が北の国境に向けて進軍を準備しているとのことです。彼らはマグナリオンの火山の裂け目に集結しており、これほど多くの炎の戦士たちが集まるのは何世紀も見られなかった光景です。


フルミナはゆっくりとうなずき、最後の稲妻でひび割れた窓越しに遠くを見据えていた。


— マグモールはいつも通り力を誇示しようと焦っているようね、と彼女は落ち着いたが確固たる口調で答えた。しかし、今回は単なる炎と雷の争いではない。もっと大きなものが背後に潜んでいるのよ。


守護者たちの間で、ささやき声が広がった。彼ら一人一人が、古代の物語に語られる元素の融合と覚醒、世界の均衡が崩れるときに起こる試練について知っていた。フルミナはゆっくりと立ち上がり、その背後には見えない稲妻の翼が広がっているかのようだった。


— カロン、私たちはただ待つわけにはいかない。マグモールが攻撃を仕掛ける前に先手を打つ必要がある。軍を集めなさい。私たちは大地と空が交わるフルグラ山へ向かうわ。そこなら、この脅威に対抗する準備ができるはず。


フルミナの口調には議論の余地などない確固たる決意が滲んでいた。カロンは深く頭を下げ、忠誠を示すように拳を胸に当てた。


— ご命令のままに、女帝よ、と彼は大きな足音を立てながら玉座の間を後にした。


見えざる存在

守護者たちが軍の準備のために部屋を後にする中、一人の黒い影が玉座の間の隅に潜んでいた。戦士たちは誰も気づかなかったが、フルミナだけはその存在を見逃さなかった。彼女の鋭い青い目がその揺れる影に向けられた。


— メンタラ、姿を現しなさい、とフルミナは静かだが雷鳴のように響く声で言った。


夢と幻の主であるメンタラが、ぼんやりとした輪郭を浮かべながら影から姿を現した。彼女の体は地面から浮かび上がり、宙に漂っているかのようだった。紫色の瞳が深い知恵と謎を湛え、彼女の強力な精神操作の力を物語っていた。


— 女帝よ、と彼女は透き通るような声で囁くように語り始めた。私にはいくつかの兆候が見えます…マグモールでさえ気づいていない何かが。この現実の境界が崩れ始めています。これはただの元素の戦争ではありません。古代の力が目覚めようとしています。そして、それはマグマや雷の力をも凌ぐ危険な存在です。


フルミナは眉をひそめ、メンタラの能力とその予知を決して軽視しなかった。彼女は深い呼吸を整え、再び玉座に腰掛け、伝説の武器である嵐の槍を手に取った。


— 話しなさい、メンタラ、彼女は静かに命じた。


メンタラは一歩前に進み、その実体のない姿が微かに揺らめいた。


— 私には世界の根底にひび割れが見えました。忘れられた領域への扉が開き、元素よりも古くから存在する存在たちが目覚めようとしています。迅速に行動しなければ、彼らの力がこの世界にあふれ出すでしょう。そして、いかなる元素の軍でもそれを食い止めることはできません。


フルミナは一瞬黙り込んだ。彼女は長い間、元素の国々間の緊張はより深い問題の表面に過ぎないと感じていた。しかし、この予言を聞いた今、彼女の決意はさらに固まった。


— メンタラ、あなたもカロンと共に行きなさい。敵を欺くためのあなたの力が必要です。我々は常に先手を取らねばなりません。


メンタラは微笑を浮かべ、静かに再び影の中に消えた。フルミナはすでに次の行動を思案していた。もしメンタラの言うことが真実ならば、世界の未来は元素を超えた力にかかっているのだ。


氷の刃

その頃、遠く離れたグラシエルの王国では、氷の女王自らが戦いの準備を進めていた。永遠の氷原は静かに、その中に恐ろしい力を秘めて眠っていた。氷の戦士たちは、敵を一瞬で凍結させることができる制御の達人たちであった。


グラシエルは青い輝きのあるローブを身にまとい、凍りついたテラスに立って王国を囲む雪山を見つめていた。もしマグモールとフルミナが戦うことになれば、気候のバランスが崩れ、永遠の氷が溶け、誰も想像できない大災害が引き起こされるだろう。


彼女の傍らには、夢の力を持つ戦士であるヴァレンが静かに佇んでいた。彼の暗い瞳は、彼女の隣で重い言葉を発した。


— 女王グラシエル、時が来ました。夢の中に現れるものは疑う余地がありません。準備を整えなければなりません。


グラシエルはすぐには答えず、遠くの雪景色を見つめ続けた。彼女は嵐が近づいているのを感じていた。


— そうね、ヴァレン、彼女は低くささやいた。元素の戦争が近い。でも、その後に訪れるものは、それ以上に恐ろしいかもしれない。


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