第4話

飛鳥が地元の飲み会で酔っ払って、あたしが飛鳥の背中をずっと擦っていた時があった。



当時は地元の集まりも頻繁にあって、自分も皆も能天気で凄く楽しかったのを覚えてる。



「美湖ぉぉ」



嗚咽の合間にあたしの名前を呼ぶ飛鳥。



「苦ぢい……っおえ!」


「うわわ。まだ出そう?」


「ごめ………美湖ぉぉお゛え゛え゛え゛」



あたしと飛鳥は胃腸の強度だけは似なかったみたいだ。



「美湖」



そんな中酔っ払った飛鳥が、朦朧とした表情であたしを見上げて小さく呟いた。

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