第20話

「おいおいおいおい!!」



止めに入った陸先輩も片手で振り払われて、その間に男の人は蹴り飛ばした相手に馬乗りになった。



ワックスで無造作に纏めた黒髪が、廊下の照明に照らされて光ってる。



「俺様に文句なんか百万年はえーんだよ!」


「ひっ……」



その黒髪を掻き上げて、その人は拳を思い切り下の人に向かって叩きつけた。



「拓夢」



――かと思った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る