GOLD WOLF Ⅲ
訪問者
第1話
『…………ナオ…?』
あたしの声に気付いたマサキがあたしから体を離した。
ハザマさんやマミヤさんたちも顔を上げてお互いの顔を見合わせてた。
『や、やだ…』
立ち上がってふらふらと火薬臭いドアに近付こうとするあたしの手をマサキが掴んで離さない。
「駄目だケイちゃん!まだ何があるかわからない!」
『いやっ…、やだ、あたしも行く!』
「ケイちゃん!」
ドアをバンバンと叩くあたしをマサキが必死にドアから離そうとする。
『離して…!ナオがっ、ナオが………!』
火薬の危険な匂いに、煙りで霞む視界に、嫌な胸騒ぎがする。
『ナオ?!ナオ!!返事して』
泣きじゃくりながら必死にナオの名前を呼びながらマサキを振り払ってドアを開けると、
「あんだよ?」
壁にもたれかかって咳込むナオがあたしを見て不敵に笑った。
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