第27話 水瀬愛理の想いは一方通行です ACT5

「はぁ……」

私は思わずため息をついてしまう。だってしょうがないじゃんかぁ~!


ああもう本当に最悪だよ……なんであんな事言っちゃったんだろう私ぃぃ!

でもさ、言わずにはいれなかったんだよね……だって好きすぎるんだもん仕方ないじゃない!!


それにさ、先輩があまりにもかっこよくて優しいからさ、ついね?

ああぁぁぁもぉおお!!!  なんであんな事言ったんだよぉぉ~!  もう馬鹿ぁぁ~!!  それにさ、絶対先輩に引かれたよね!?  うんそうだよねきっとそうだよねぇぇぇええ!!  ああもう私の馬鹿ぁぁ~!!  なんであんな事言っちゃったんだろう!


でもさ、言わないとでしょ?  もうこうなったら当たって砕けろだよ!!  見てろよ私の恋!!  ああぁぁもぉお!  なんで私がこんな目にぃぃぃいいい!!  ああもう本当に最悪だぁぁ~!  私はそんな事を思いながら頭を抱える。


ああどうしよう……私これからどんな顔して先輩と会えばいいのぉぉおお!?  ああぁもぉおおお! なんでこうなるのぉぉおお!!


「はぁ……」

私は思わずため息をついてしまう。だってしょうがないじゃない……あんな事言われたらさ、緊張するに決まってるもん!  ああもう本当に最悪だよぉぉ~!  何であんなこと言っちゃたんだろう?  もう本当後悔しかないわよぉ~!  でもさ、言わなかったら絶対後悔するって思ったからさ、だから言ったんだよぉぉ~!  ああぁぁもお!  なんでこうなるのぉぉおお!!  ああもう私の馬鹿ぁぁ~!!


ちらっと先輩に顔を伺う。

なんかちょっと顔が赤いような……そんな感じに見える。

そして私と目が合うとスッとそらされた。「うっ!」なんかとても気まずいんですけど。


なんか先輩の傍にいられない。

先輩からの返事? そりゃ、欲しいに決まっているじゃない! でもそれを聞くだけの勇気は今はもっていない。

ああ、何とかさっき言った事うやむやに出来ないかぁ。なかった事までしたくはないけど、なんとなくさ、ねぇ分かるでしょ。

て、誰に言っているの私。


「なぁ水瀬……」

先輩がなんかぼっそりとした声で私を呼んだ。

「……そのなんだ……ていうか……」

「あははは、なんですか先輩」

「だからさっき、お前が言った……その」


「ああ、さっきのですか。さっきのですよね……あはは、そうですねぇ。そりゃもちろん先輩と後輩としてのことですよ! あ、やだなぁ―、もしかして先輩変な方向にとっちゃいました?」


「そ、そうだよな……そう言うことなんだよな」

先輩はホッとしたような表情で言う。


何やってんだろう。……私。がっくりと肩を落としてさっきまでの無茶苦茶緊張していたのが馬鹿らしくなってきた。


先輩の隣で繭ちゃんがニコニコしながら私を見つめているのがなんか無性に腹ただしい感じがしてきてならない。

私今ものすごく情緒不安定です。


ああ、もう。……最悪だよぉ。

「水瀬?」

「あはは……ごめんなさい先輩」

私は笑うのがやっとだった。


「あ、ああいや別に俺こそなんか勘違いしてごめんな?  お前がそんなつもりで言ったわけじゃないよな」

先輩が慌てたように言う。


もう、先輩は悪くないですよ!  悪いのは全部私なんだからね!!  もう本当に最悪だよぉぉおお!!  ああもう私の馬鹿ぁぁ~!!  私はもう1度大きくため息をついたのだった。


「先輩……本当ごめんなさい!」

「あ、ああ、いやもうその事はいいからさ」

私は何度も頭を下げる。先輩にはもう本当に迷惑かけまくりだ。


だって、あれから私がおかしくなっちゃったんだもん。先輩が何か言おうとする度に変に意識しちゃって……

そしたらさ、なんか変な空気になっちゃって……ああもう私の馬鹿ぁぁ~!!  もう本当に最悪だよぉぉおお!!


「でもさ水瀬……」

「……はい?」

ああもう何言われるの私!?  もうやだぁ! なんか、もう嫌だぁ……。


「そのさ、さっきのことだけど……」

「う……」

ああやっぱりその話題ですか。でももういいじゃないですか!  もう終わった話ですし。あははは……はぁ~……もぉ!  なんで私あんなこと言ったんだろぉおお!!  ああぁぁもぉお!!


「え、えっとあのですね先輩」

「……ああ」

私は意を決する。


もうはっきり言っちゃおう!  もうすっきりしたいし。もう最悪な気分でいるのも嫌だし。


「あれは……その、ちょっとふざけてみただけなので気にしないで下さい!」

「……え」

先輩が目を見開く。


ああもう本当最悪だよ私ぃ!  せっかく勇気を振り絞って先輩に言ったのにさぁ!!  ああぁもう最悪だよぉぉおお!!  ああもう私の馬鹿ぁぁ~!!  私は顔を手で覆う。ああもう、ほんと最悪だよぉ~!

「そ、そうなのか?」

「はぃぃ……」

私は小さく頷く。うう、恥ずかしすぎる……。


「そ、そうか……ふざけてただけか……」

「……はい」

もうなんか泣けてくる。私何やってんだろ……もう本当に最悪だよぉ!  ああぁぁもぉお!!  私は1人頭を抱える。ああもうどうしてこうなっちゃうのよぉぉおお!!  ああもう私の馬鹿ぁぁ~!!  ああぁぁもぉお!  なんでこうなるのぉぉおお!!  ああもう私の馬鹿ぁぁ~!!  もうやだぁあぁああぁあぁああぁ~~~~!!!!


「あ、あのさ水瀬」

「……はい?」

もうやだぁ……。


「えっと、そのな……」

ああもう本当に最悪だよぉ~!  ああぁぁもぉお!  なんでこうなるのぉぉおお!!


「あ、あのですね先輩」

ああもう何なのよこの空気ぃい!  なんか気まずいんですけどぉおお!!

なんか私やっちゃった感じなんですけどぉおお!!  もう、何なのよ本当にぃいい!


「えっとそのだな……」

ああもうほんと最悪だよぉぉお!!  ああぁぁもぉお!!  私は思い切り頭を抱える。ああもう私の馬鹿ぁぁ~!!  ああぁぁもぉお!  なんでこうなるのぉぉおお!!  ああもう私の馬鹿ぁぁ~!  ああぁぁもぉお!  なんでこうなるのぉぉおお!!


「あ、あのさ水瀬」

「……はい?」

ああもう何なのよこの空気ぃい!  なんか気まずいんですけどぉおお!!  もう、何なのよ本当にぃいい!


「えっとそのだな」

「……はい?」

私は思わず先輩を見る。


「あ、あのな……その」


ああもう私の馬鹿ぁぁ~!!

「あ、あのさ水瀬」

「はい?」

私は先輩を見る。

もうまともに見れないじゃん! それでも先輩はニコットしながら。


「別に俺は気にしていないから」

「あ、そ、そうですか……」

こう答えるのが精いっぱい。でも少しは気にしてほしいな。


本音と恥ずかしさで揺れ動く私。


水瀬愛理の想いは一方通行です。


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