考えることをやめないことが大事

ハマー

読書という名の体験

 僕が読書という体験を大事にするためにやっていることを書きます。



 それは改行です。



 まずはその改行を行うことで何を得たいのかを書きます。



 1、改行によって視界に入る文章の範囲をコントロールすることで、読者に与える情報量をコントロールする。


 2、キャラクターの心情、シーンの呼吸を伝えるために改行を意識する。



 この二点が、改行に力を入れる理由です。




 書いてしまえばなんでもないことですが、これがどういう意味なのかを解説していきますね。



 そもそも、なぜ読者に与える情報量をコントロールし、キャラクターの心情やシーンの呼吸を伝えることに注力するのか。



 タイトルにもしていますが、ハマーが読書という体験を重要視しているからです。



 これは全ての体験に言えることですが、初めての体験というものは一度しか味わうことができません。




 小説は読者の読解力に依存する娯楽です。




 たとえば映画、ドラマ、漫画、演劇など、世の中には娯楽がたくさんありますよね。


 これらは映像の緩急、音楽、役者の演技、色、コマ割りなどの効果が与える印象、これら挙げるとキリがない要素が複合的に受け手の印象を構築してくれます。



 ですが小説は、基本的に黒一色の文字と行間しか使えず、読者の頭の中で想像させることしかできません。



 まぁライトノベルには挿絵がありますけど・・・。


 それでも漫画に比べれば絵の枚数は比較するまでもないでしょう。




 初めての体験というものは一度しか経験できません。



 ハマーが体験を大事にしたい理由。


 そのために改行に力を入れている理由。



 世の中にはネタバレという概念がありますが、これをケアしているといえば伝わりやすいかもしれません。



 読書をしていて、いま読んでいる箇所を目で追っていても、ふとしたときに先の文章が目に入ってしまうことがあります。



 そして目に入ったものを、人間の頭は勝手に理解しようとする。



 これは無意識にやってしまうので受け手側が防ぐことは難しいと思います。



 ライトノベルの出版社が独自にやっている新人賞をメインに小説を書いているハマーからすれば、小説というものはページで区切られるもの。



 つまりページをめくらない限りはその先の情報を知ることはできない。



 しかしweb小説は次のエピソードに移さない限り、スクロールによって先の展開が目に入ってしまう可能性がある。


 小説という媒体は読者の想像力に依存する部分が大きいので、与える情報はできる限りコントロールしたほうがいいとハマーは思うわけなんですね。


 まぁエピソードを区切ればいいという話もあるのですが、それは違う話かなと。

  



 読んでいる途中で先の展開の文章が目に入ってしまうことはネタバレなのです。



 体験を重視するハマーからすればそれは避けたい。



 人間は忘れる生き物ですが記憶を意図的に消すことはできません。

 


 知らないことを前提に物事を考えることができても、記憶は消せないのです。



 ハマーは、本当に先の展開を知らないまっさらな状態で、読書という頭の中で構築する娯楽を体験してほしいのです。



 先の展開を知った上で読むことは2回目の楽しみ方になってしまい、完全な別物。



 ミステリーのジャンルにおいて、この楽しみ方はメジャーなものだと思いますが、1回目と2回目の楽しみ方は、やはり別物でしょう。



 というわけで長々と話しましたが、僕は小説という娯楽が他の娯楽より劣っているとは微塵も思いません。



 それぞれ長所と短所があるものだと思っています。



 僕が伝えたいのは読書というものを、最初にしか、1度目にしか味わえない体験を大切にしたいというものです。



 改行もそのために行っています。



 なんか読書体験激重感情マンみたいになってますけど、ただ読書が好きなだけなんです。(信じてください





 さて、長々と書いてしまいました。


 ハマーの書いた内容が皆様の創作の一助になることを願います。




 この内容は以前に近況ノートで書いたものを再編集して投稿しております。

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