こんな暮らし

こんな暮らしが続けばいい


友人と、ほかほかご飯を笑って食べる。

友人と、ぽかぽか陽気を歩いて帰る。


秋晴れの穏やかな昼下がり、白いタオルを北風になびかせ

日向で大好きな音楽に身を委ねる


こんな暮らしが続けばいい

友人を見送って、そんなことを思った。


私の心を支配する漠然とした焦燥は

近くにいるようで案外遠くて


でもそんなものに縛られて


息苦しさの中進んできた先に見えるものは

ただただ空虚な現実でしかなくて


そんな暮らしに嫌気がさして

私は一度逸れることにした。


そうすれば見える景色は、

私が思っていたよりもずっと暖かくて


どうしようもなく寂しくて、切ない。


こんな暮らしが続けばいいのに

晩秋のベランダで、そう思った


(2024 10月16日 昼下がりのベランダから)

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