第60話

1年E組


教室の扉はいつも開いていた

開いてる扉を抜けハヤトくんがいる所へ


クラスの真ん中に座りハヤトくんを囲うようにみんながいる


初めて入る教室に

不良しかいない教室に


緊張なのか冷や汗が止まらない


私がいきなり来たせいでみんなが驚いて私を見てる


騒がしかった教室が一気に静寂へ


「「「…」」」


私はゆっくり歩きハヤトくんの目の前に立つ


「コヤギちゃん?ここ、E組」


ハヤトくんは目をまん丸くして驚いた顔で私をみている



私がここに来た理由


「言いたいことがあって…きました」



ハヤトくんにちゃんときいてほしい


私は息を大きく吸った


「私の名前は小柳 蘭華!15歳!誕生日は12月31日!趣味は猫と遊ぶことと食べること!好きな物はハンバーグとオムライス!

嫌いなものはグリンピースとかの豆類です!!」


「…お、おお」


大きい声と勢いに困惑気味のハヤトくんと嘲笑するクラスの人達


それでも私は続けて


「·····好きな人は、カンザキ ハヤト」



それを聞いたクラスのみんながざわめき

騒ぎ始めるのをハヤトくんが止める



「…うん」

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