第52話


「おやじさんが組長になってからの取り組みはお前らにいってもわかんねぇだろうからいわねーよ。」


「たぶん、わかりません」

「はは…」


「…オヤジさんは組長になったらやろうとしてたことをすぐに実行した」



「…なにを」


「ヒュウガミズキを跡取りにすること」


跡取り?スイレンがいるのに…


「スイレンは…どうなるんですか?」


「…当然、切られる」


切るって…なにを


まさか、家から…家族から


お父さんがなんで…



「やることが極端だが…完全無欠のオヤジさんの仕事振りは尊敬に値する。まさに蛇のようなおやじさんは俺はわりとすきだ」


悠長に食べながら、たばこを吸いながら

他人事のようにキョウヤさんはすきだという


でも、スイレンにとってはたった1人のお父さん


そんな人からなんて惨いことを


スイレンの気持ちを考えるとあのとき泣いてた理由がわかる


家では泣けないから、視聴覚室で一人泣いていた

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