9 小さな娘
小さな娘
小さな娘はとても泣き虫な女の子だった。悲しいことがあるとすぐに泣いてしまうのだ。(もちろん、小さな子だからしょうがないことなんだけど、それでも小さな娘はよく泣いてしまう女の子だった)
若いお母さんはよく泣いている小さな娘を優しく抱きしめてあげた。(お母さん。ぎゅってしてくださいとか、抱っこしてくださいとか、よく小さな娘は泣いながら言った)
小さな娘は友達がいなくていつも一人で遊んでいた。(七夕とかのときに夢を書くときはいつもお友達が欲しいですと大きな文字で書いていた)
いつも一人でとっても寂しい思いをしているみたいだった。(本当にごめんなさいと若いお母さんは思った)
小さな娘はよく動物の絵本を読んでいた。どうやらその絵本の中に出てくる動物たちと友達になりたいと思っているようだった。(そんな動物たちと友達や家族になるおままごと遊びもよくしていた)
若いお母さんは一緒に遊んだりして小さな娘の友達になることはできたけど、若いお母さんはやっぱり小さな娘のお母さんで本当に友達になることはできなかった。
「お母さん。わたしはお友達が欲しいです。どうしたらお友達ができますか?」と小さな娘は若いお母さんに言った。
その小さな娘の言葉にうまく答えることが若いお母さんにはできなかった。(若いお母さんにもどうすればいいのか、よくわからなかったからだ)
若いお母さんが黙っていると、小さな娘はとても悲しそうな顔をした。でもすぐに元気になると「お友達はいないけどお母さんがいるから大丈夫です」と笑って小さな娘は言った。
その小さな娘の言葉を聞いて危なく若いお母さんはそのままそこで泣き出しそうになってしまった。(なんとか涙は我慢できた。危ない、危ない)
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