奇跡の世界救命団 ~ヒトが産み出した最悪の生物~
小宮 アオイ
結成編
第1話 魔王、勇者。召集。
ここは、薄暗い、何か人ではない雰囲気しか無いような、魔界である。そして、その魔界を統治する魔王城の1室にて起きたことである。
「我は十代目魔王。我は……。」
「何言ってるんですか。暇すぎて遂に頭壊しましたか?」
その声は側近か。確かに此処最近暇だ。何せ誰も我に挑戦してこない。もう此方から行きたい気分だ。
「他の世界が忙しいらしいですよ。この世界はアイツらを倒せたから平和ですけど。」
「神話生物ねぇ。我思わなかったぞ。まさか、神から願われるとは。」
側近はそれを聞くと少し笑う。しかし、世も末な物だ。造り出したヒトが頼み込みするとは。お粗末な対策ばかりしてるのか?
「そういえば。午後から会談予定が入ってますが、此方はどうしたのですか?」
「わからん。朝起きた目の前に封筒があった。そこに書いてあった。」
「宛先もないとは。魔王様。此処は私が斬ってきますか?」
側近からは末恐ろしい殺気が出ている。だが、さすがに客人を殺すわけにはいかない。
「駄目だ。殺るなら我が殺る。」
そう言うと、側近は頭を下げる。我の事を思ってくれるのは良いのだが……。やりすぎなんだよな。
「来ましたね。門の方から連絡が来ました。」
「此処まで案内しろ。」
「仰せのままに。」
そう言うと側近は部屋を出ていく。ハゼ……。アイツは何をやっているのか。ゼウス及びその他諸々の神が消えたあの日。この世界は力を力のあるものに託し、それきり平和だったのに。神……。本当に読めない。
「失礼します。」
「来たか。我は十代目魔王。エヴァルド・ハイドラ。ソナタは?」
「私は、世界の守護神からの遣いとして参りました。イルミナです。神界から、貴方にお伝えすべき事があるため、パルノステムス神殿に、招待します。」
「何をしたい。ソナタらは。それを我は聞きたい。」
「率直に申しますと、世界を救う為の選抜メンバーとして貴方が推薦されました。理由としては、どの世界よりも早く神話生物を殲滅。そして、被害も最小限だったから。と言うわけです。」
「はぁ。わかった。」
「ですが、此方の行政はいかがなさいます?」
「そこだよな……。側近もついてくるとして……。四天王のみで良いのか?」
「やばくなったら帰る。これを約束させましょう。」
「じゃあ、取り敢えず行くだけ行くか。」
席から立ち上がり、目の前の遣いへ歩く。近くに来ると目の前の遣いは、歩き出すのであった。
「では行きましょう。神界へ。」
目の前にポータルが出来る。そして、その奥からは、また別の気配がするのであった。
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