結界士の追放~追放ものを体験したい変態転生者、この世界をめちゃくちゃにする。~

宵闇 六花

第1話 追放

酒場で揉めているパーティーが一組いた。


 「おい、エラルド、もういらない。」

 「え?」

 「だから、お前いらない。」


メンバーの一人に告げられる冷酷な一言。その言葉に賛同するように他のメンバーもキツイ言葉を浴びせる。


 「お前はAランクパーティーの結界士なのに最低位のスキル・障壁シールドしか使えないじゃないか。」

 「はっきり言ってこのパーティーの汚点なのよね。」

 「それに、もう少しでSランクパーティーになって貴族の目に留まるようになったら貧民出身のアンタは私たちの名に傷をつけるの。」


はっきり言って最悪で自己中心的。責められてる男は、オドオドするだけで何も言い返せない。


 「一応これが餞別だ。」


リーダーが革袋を投げる。その中には銀貨が三枚入っていた。日本円に換算すると三万円程度だ。今まで命がけでパーティーのために尽くしてきた男への餞別としてはあまりにも安すぎる。

一方男は餞別を渡され我に帰り反論し始める。


 「お、おいクラン。俺は今までお前たちの命を守ってきたんだぞ。」

 「はぁ?なに言ってんだ、エラルド。最弱の障壁シールドで俺らを守ってた?」


いきなり反論されて苛立ったようにリーダーは言い返す。


 「俺らが強いから生きてこれたんだよ。」

 「それに私たちは最上級職についてるのにあなたは唯一下級職じゃない。」

 「本当だぜ、見ててこっちが恥ずかしいわ。」


仲間も自分に微塵も感謝していないことを知り、男が絶望で顔を染める。


 「おい、待ってくれよ!俺だってお前らの力になるために死ぬ思いで努力してきたんだ。だから、チャンスをくれないか?」


男がすがるようにリーダーに提案する。彼はそれを肯定した。


 「それもそうだな、頑張れよ。」


その言葉に男の顔はほっとしていた。それも次の言葉で凍り付く。


 「俺たちの知らないところでな。おい、レナ、転移術だ。」

 「わかったわ。じゃあね、エラルド。」


男の下に魔法陣が出現し、男を転移させた。転移先は、


 「Sランクダンジョンだからな。あいつ一人じゃ生きて帰ってこれないだろうな。」


最難関ダンジョンだった。





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ユキです。怠さの中あとがきを書いています。言いたいことは他の作品と同じです。









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