第10話錬金術師
「メアリー・ケイシャ」遂に、この時が来た。「ここに、君を・・・・・」
私の計画の第一歩が、動き出す。「これからは、国の為に・・・・・」
もう一度。フランヌに会う為に。「ここに、メアリー・ケイシャを
国家錬金術師の資格を授ける」教壇の前で、試験官が賞状と国家
錬金術師の資格である。勲章が送られた。「ありがとうございます」
一礼をして。自分の元の列に戻る。国家錬金術師。国が認めた。
国のお墨付きの称号。私を含む。三人の新米錬金術師が、本日
誕生した。「今年は、随分と人数が少ないなぁ~」
「俺たちの時代の方が、多すぎるだよ」授賞式を見守る。
軍服を着た。軍隊さんが、何やら話している。
「それより。聞いたぜ~」「何を?」「お前、錬金術師の実技試験を
模擬戦に変えたらしいじゃん」「誰から、聞いた?」
「今年の試験官担当に・・・・・・」一人の軍服を着た男が
顎で、ヒョイと壇上の上の方を指す。「あぁ~アイツ。喋ったなぁ」
軍服を着た男の眉間の皺が寄った。今回の錬金術師試験の中で
実技試験を模擬戦に変更した。ドット大佐と、彼の同期の
アルバス少佐が。壇上の上に立つ。試験官に視線を送っていることに
私は、遠目で見ていた。「えぇ~以上をもちまして。本年度の錬金術師。
生誕式を終了いたします」授賞式が終り。私は、くだらない国家錬金術師
の認定賞をぐちゃふちゃに丸め。ポケットの中に、乱雑に入れた。
「私の目的は、ここからだ」私にとって、錬金術師になるのは。
準備段階にすぎない。その先が大事なんだ。なにせ、私がやろうと
しているのは。錬金術三大禁忌の一つ。【人を甦らす】ことなのだから。
「ようやくだ。ようやく会えるね。フランヌ」森の奥にポツンと建ったて
ある。小屋の中で、魔法陣を書き。人間を蘇らす為の材料を置き。
その真ん中に、フランヌの数本の骨と頭蓋を置く。私が、錬金術師に
なってから。三年が経った。この三年間は、ひどいものだった。
何度も戦場に駆り出させ。何度も死にかけた。ふざけるな。
私は、こんな所で死んでたまるか。私には、会いたい人がいるんだ。
私に錬金術を教えてくれた。私に人を愛する事を教えてくれた。
愛しのフランヌに、もう一度会うために。私が、錬金術師になった
それが、叶う日が来たんだ。人体蘇生を開始して、青い稲光が、魔法陣の
ど真ん中を貫く。辺りに大量の煙が噴き出す。煙が消え。私が見つめると
そこには、愛しのフランヌの姿が見えた。人体蘇生は、成功したんだ。
「やっと、やっと。会えたね」目から、涙が零れた。大量に、溢れる
涙で、目の前が見えなくなった。私が、泣いているからなのか。
蘇生したばっかのフランヌが近づき。「メアリーは、バカだねぇ~
人を甦らすのは。ダメなんだよ?」と私に子供に接するような言い方を
してきた。「だって、私はどうしてもフランヌに会いたかったから・・・・・・」
私も、子供みたいな言い方しか言えなかった。でも、それでいい。
私が、錬金術師になった
そして、愛していると叫ぶ為。続く
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