恋はつもれどはかれない

柊木創(ひいらぎ はじめ)

~プロローグ~

 恋ってキラキラしたものだと思ってた。


 眩しくて、輝いていて、私を照らしてくれるものだと思ってた。

 それはまるで、未来への希望を告げる太陽のように。

 あるいは、夜空の中で燦然と輝く綺羅星のように。


 だけど、違った。


 恋はぜんぜんキレイなんかじゃなかった。


 アタシ、知らなかったよ。


 光で照らされたら、影は濃くなってくだけなんだって。

 照らされた部分はキレイでも、その裏側はみにくいだけなんだって。


 ねぇ、せんせ……。


 もしアタシがあと10年くらい早く生まれてたら、何か変わってたかな。


 教えてよ、せんせ…。だって、アンタはアタシの「先生」なんだからさ

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