第14話
とても切ない声と辛そうな言葉だった。
だけど、彼女のお願いに簡単に頷くほど私は優しくない。
なにも答えずに彼女を見つめていると、また次の言葉を紡ぎ出した。
「私、柴崎くんと同じクラスなんです。クラス内では結構仲がいい方だし、この前勇気を出して誘ったんです。一緒に帰ろうって。だけど…」
幼なじみの私が待ってるからって、断られたのだろう。
彼女は力の入った目で私を見つめてきた。
「柴崎くんから聞きました。昔からずっと一緒に帰ってるからって」
フッと彼女が自嘲ぎみに笑う。
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