2.闇にまじりて水をさす

 時代によるものの、本来そんざいしない能力のうりょくを得られるとしたら何がいいのだろうか?



 光をさえぎることができる能力があればいいと考えることもある。


 サングラスにかける費用ひようや使う理由を誰にも聞かれたくないからだ。


 影にすずんでおきながら人間を光や闇にたとえる知識ちしきにくくて仕方がない。


 嫌か好きかも極端きょくたんすぎる。

 テストに追われるために学ぶ知性ちせいはいらない反動はんどうが多いのかもしれないのか。


 不自由しばりをわざわざ選ぶ人間を好みのタイプだなんて自慢したツケもずいぶん前にはらったっけ。


 さわがしさも音楽や芸術ととらえられないから今日もねむれなくて明日もあくびはとまらない。


 音も光もさえぎって水がのめれば植物しょくぶつ真似まねていると言い訳ができるかもしれない。


 ばからしい。

 分かっていても闇と水はほしいのだから。

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