第2話
どこまでも続く空。
人々が行き交う街。
寄せては引くを繰り返す海。
止まない雨。
晴れない雲。
地面に叩きつけるように落ちる雫。
今日どこに寄って帰るかと笑う高校生。
論文が思いの外進まないと頭を抱える大学生。
残業で帰れない、疲労した社会人。
人々はそれを幸せとは思っていないだろう。
でも、私はそれが羨ましい。
なによりも欲しいその"日常"は、
私には、手に入らないのだ。
あぁ、羨ましい。
──私には、何もない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます