最悪のクラス転移から始まる、カースト最下位の俺のチートな逆進撃!

ココ

第1話 最悪のクラス転移

俺の名前は江波周斗えなみしゅうと

クラスのカースト最下位で、常にいじめられている。


「おい、江波!

飲み物もっと持って来いよ!

おら!

早くしろ!」


俺はバスの後部座席にとぐろを巻いてる神セブンのリーダーにして、クラスのカーストトップの池輝夫いけてるおに命令されて、前の席に飲み物を取りに向かう。


そう、今俺たち2-Dクラスは絶賛修学旅行中である。

バスの中で、神セブンと呼ばれるカースト上から7番目はバスの後部座席を占領してババ抜きをやっている。


俺はせっせと、ドリンクやお菓子を運び、カースト上位の機嫌を取っているのだ。


そんな中、バスは大きなカーブに差し掛かる。

ん?

ちょっと速度出し過ぎじゃね?

曲がり切れるのか?


そう思っていた時、バスはガードレールを飛び越え海にダイブした。

その時、俺は確かに見た。

海に飛び込む瞬間、バスの目の前に大きく時空の割れ目が開いた所を…


♦︎♦︎♦︎


「おいっ、クソ江波!

起きろよっ!」


カースト2位の飯野颯太いいのそうたに腹部を蹴られて、ゴホゴホ言いながら起きた。

すると、そこは神殿?城?みたいな場所の広間のような場所だった。


「え、どこここ…?」


俺が呟くと…


「分かんねーから、聞いてこいっつってんだよ!」


ボコッ!と顔面を蹴られる。


「ごほっ…ごほっ…」


俺は腹と顔を押さえてゴホゴホ言う。


どうやら、運転手、担任を除く34人のクラスメイト達は全員この広間に居るらしい。


その時…


「騒がしいのぉ。」


アメジスト色の瞳に薄い水色の髪をウェーブさせたお姫様のような女性が目の前の王座に着いた。


「あんた、誰だ…?」


カースト10位の斉藤隆さいとうたかしがそう言うと、水色の髪の彼女は斉藤に電撃のような物を飛ばした。


「ぎゃぁぁぁあ!」


電撃に打たれてその場で硬直する斉藤。

これで、誰も迂闊に彼女に質問出来なくなった。


「口の聞き方がなっておらぬな。」


彼女は静かにそう言った。


「アンタ誰だ?」


そんな中、池がそう尋ねた。


やった!

電撃、くらえ!


俺は心の中で狂喜乱舞する。


電撃が池に飛んでくるが、池はそれをヒョイとかわした。


「ほぉ。

我がサンダーを避けるとは…

中々の勇者なようじゃ。」


「勇者…?

あの、失礼ですが、あなたは誰で、ここはどこなのか、教えていただけませんか?」


カースト9位の学級委員、神崎奈緒かんざきなおが尋ねた。


「ふむ。

まぁ、口の聞き方は良いだろう。

ここは、サンディ城、我が城じゃ。

妾の名はフィオーネア=サンディと言う。

察しの通り、そなたらをこの世界エターナルに招いたのは、妾じゃ。

妾はこのサンディ国の女王であり、強力な召喚術を使う事が出来るのよ。」


フィオーネアは言う。


「なぜ、俺たちを…?」


カースト12位の進藤護しんどうまもるが尋ねた。


「ふむ。

この世界は魔王に侵略されつつある。

もちろん、まだ、ほんの一部じゃが、悪い芽は早く詰むに限る。


そこで、魔王討伐軍を編成する為にそなたらを召喚したのじゃ。」


フィオーネアは答える。

なるほど…

だけど、俺たちに魔王退治なんでできるのか?


俺が不思議に思っていると、フィオーネアはこう言った。


「そなたらは、ここに召喚される時に強力なスキルを得ている。

妾が異界から勇者を召喚しておるのは、その為じゃ。


まずは、そなたらのスキルをチェックする。


『ステータス』というと、ステータスが開くのじゃ。

そのステータスのスキルを一人ずつ発表してもらう。」


フィオーネアが言い、俺たちは口々にステータスと叫んだ。


うおっ!

ほんとにステータス開いた!


えーと、俺のスキルは…?


俺はわずかにワクワクしていた。

現実世界では役立たずでカースト最下位の俺も、この世界では違うかも!?と…


結果、スキルは…

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