解決屋

N

第1話

「静香〜今日遊ぼ〜」という美奈の誘いを断り


「ごめん! 今日は、バイトを探すから」

高校からの帰り道、私、姫川静香は高らかに宣言した。


入学してすぐに友達もできて、完璧な高校生活スタートと思っていたが両親にもう高校生なんだから、遊びに行くお金は自分でバイトして稼ぎなさいと言われた。


高校入学と同時に越してきたので、あまりこの街のことを知らないので探索しながら、バイトを探そうと思っている。


「バイト先紹介しよっか?」と美奈


「大丈夫、自分で探したいから、まず、近くの商店街の近くで探してみるつもり」


「そっかぁ、店長に高木さんの友人なら歓迎だよっていわれてんだけどなぁ〜」


「店長と仲いいの?」と私


「そう、親の友達なんだ、小学校の頃からの友達なんだって」

美奈もむっちゃ仲良し、といって笑っている。


美奈が、何か思い出したようで、手をポンと叩いた。


「そうだ、静香が行くつもりの南通り商店街さ、昔から怖い噂があるんだよ」


「噂? どんなの?」


「それはね…」

美奈が少し芝居がかった声で話を始める。


「悩みを抱えた少年少女がそこを歩いていると、女の人に話しかけに来るんだって」


「そんだけ?」拍子抜けしてツッコんでしまった

まぁ確かに怖いけどもったいぶること?


「まだ続きあるから! てか本編ここからだし!」コホン…とワザとらしい咳払いをしてから話し始める。

「気を取り直して、10年前、あるところに、少年aくんがおりました。その子は、中学2年生、aくんは、悩みを持っていました。彼はいじめを受けていたのです。」

話とは関係ないけど、美奈、話すの上手いなナレーターとか向いてそう。美奈は、首すじを触りながら話を続ける。


「いじめは、突然始まった。最初は、無視など比較的軽いものだったけど、少しずつ、エスカレートしていきました。」aくんかわいそうに…と思わず顔をしかめてしまう。


「aくんは、親に心配をかけたくないと相談をしていなかった。先生は誰一人気づいてくれませんでした。ある日の下校中、女の人に後ろから声をかけられたそうです。」

美奈はそこで話を止め、一呼吸を置いてから続ける。


「aくんが、振り向いくと、女性と目が合った。

その女性は、aくんに話しかけました。『何かあったの? 話してみて』と女性の話を聞き終わった途端、aくんは泣き出して、ポツポツといじめられることを話したそうです。それから数週間後aくんをいじめていた子は行方不明になったとニュースで報道された。」


「まぁ長くなったけど、こんな話」


「怖、てか実話?」


「ホント、確実なのは、いじめっ子が行方不明になった。ってとこだけだけど、他にも、悩んでいる子どもが女の人に話しかけられて、悩みのもとになっている人が行方不明になった。って噂がいっぱいあるから女の人の噂も本当だと思うよ。あっ、ここで曲がらなきゃだ。バーイ!」


「そっか、バイバイ」












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