要塞都市ホーゲンル

麝香連理

プロローグ

「こちら官制室、701部隊に通達。北西に敵影感知、確認されたし。オーバー。」

「こちら701部隊。当機体以外、全機撃滅。これ以上の作戦実行は不可能と判断す。オーバー。」

「こちら官制室、現在作戦可能な部隊が701部隊のみである。健闘を祈る。オーバー。」

「…こちら701部隊。………了解した。オーバー。」

「こちら官制室、決断に最大限の敬意を。」

 ザッ!

 無線が切れる。



 これが、俺の父である里見リョージの最期の記録である。この記録は父親の上司が気を遣って俺に渡してくれた物だ。

 俺は父を亡くした幼少から毎日、この記録媒体を再生していた。母が廃人のようになってしまい、親の愛情を求めるように俺は父の声を耳に流していた。


 そしてつい先日、軍学校を卒業したことで、兵士としての従軍指令が来た。

「それじゃあ母さん。もう、戻ってくることはないだろうけど……」

 無気力にご飯を食べている母に最後の言葉を紡いだ。兵士になれば、寮に移るし、廃人のようになってしまった家族を養う程の余裕は新兵にはない。家族としての縁を切るために向かった行政機関でも母は何も言わなかった。

 まぁ、父の戦死手当てで、金はある。母が今の生活を続けていけば、向こう四十年は働かなくても生きられるだろう。

「行ってきます。」

 自分の決意も含めて、口に出す。もう過去を捨てるために。

 俺は今日から、阿笠和アレンだ。

 違和感はない。軍学校では、既に苗字を変えていたからな。

 スーツケースを引き、俺は寮を目指した。

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なんも決めてないし、作者の見たことあるロボット作品は戦隊モノのロボとダンボール戦機ぐらいで、描写不足とか鉄板を知らないので御容赦下さい。

あと強いて言うならガオガイガーでしょうかね。

                    by作者

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