第4話
『フウタさんへ いつも一緒にいる女の人は誰?
私というフィアンセいるのにどうして?
私のこと好きじゃないの?
あの女のほうが好きなの?
私への愛は嘘?
嘘なの?
ねぇ、嘘なの?
いや、違う。
あの女がたぶらかしているんだね。
そうだね。ゼッタイにそうよね。
あなたは私に一途なのに。
あの女がたぶらかす奴は始末しないと。 待っててね、フウタさん。
害虫駆除してあげるから。
フフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフ……』
どうやらまた僕を尾行して、一緒に歩いていた女性に嫉妬してしまったらしい。
うーん、姉なのにな。
まぁ、傍から見たら恋人に見えなくもないか。
僕は隣のドアを叩いた。
ガチャと開くと、マスクをした隣人が顔を出していた。
部屋の奥には大きめのリュックの他にナイフや液体の入ったラベルのないペットボトル、ゴム手袋などが散乱していた。
僕は一番お気に入りのグラビアアイドルの私服のブロマイドを渡して言った。
「明日、この服に着替えて。遊園地デートしよ」
僕がそう言うと、急にバタンとドアが閉じられてしまった。
姉が手脚を拘束された状態で部屋から追い出された。
その後、すぐに隣人が飛び出して、どこかに行ってしまった。
たぶん買い物だろう。
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