第2話

 ドアの前に小さな箱が置かれていた。

 置き手紙があったので、広げて読んでみる事にした。


『愛情いっぱい込めて作りました♡

 残さずに食べてください♡

 P.S.残したら殺します♡』


 もしかして弁当か。

 ちょうどお腹空いていたんだよな。

 僕は何が入っているのだろうと蓋を開けてみると、サンドイッチだった。

 今日はパンの気分じゃなかったが、せっかく作ってくれたので食べる事にした。 だが、すぐにある事に気が付き、僕は蓋を閉めて隣人のチャイムを鳴らし続けた。

 ガチャとドアが開き、隣人が顔を覗かせる。

 僕だと気づくと、とても嬉しそうにドアを全開にして迎えてくれた。


「あぁっ! フウタさん! 食べてくれ……」

「これ、どういう事ですか?」


 僕はサンドイッチを開けてみた。

 そこには髪の毛や爪などがビッシリと詰まっていた。


「こんなの食べれる訳ないじゃないですか! せっかく楽しみにしていたのに!」


 僕が涙目になりながら訴えると、隣人は「ごめんなさい! すぐに作り直します!」と異物混入したサンドイッチを持って部屋に戻った。

 割と早い時間で新しいサンドイッチを持ってきてくれた。

 中身は僕の大好きなタマゴサンドだった。


「いただきまーす!……うん、めっちゃ美味しい!」


 僕はその場で全部完食すると、また明日もお願いするように頼んで部屋に戻った。


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