第31話 エリナの才能とナイフの強化
何日か前、エリナが「なんでもチャレンジしてみる」と宣言した。
そして、本当に彼女は次々と新しいことに挑戦し始めた。
例えば、森の近くにある畑で、普段なら畑仕事は全くしなかった彼女が、周りの人にアドバイスをもらいながら手伝いを始めたり、料理もただ運ぶだけだったのに、自分から料理に挑戦してみたりした。さらには、裁縫や農具の修理などにも手を出し、次々と新しいことに取り組んでいた。
そんな中で、特に意外だったのが、エリナの剣術の才能だ。
彼女は特別に力が強いわけでもなく、打ち込みが速いわけでもない。
それでも、相手の剣は彼女に届かず、逆にエリナの剣は急所を的確に捉えてくる。
どうやら、彼女は「勘」が抜群に良いらしい。
オレが剣の練習をやり始めた頃から、見よう見まねで試していたらしいのだが…
そんな短時間でここまで、強いとなるとこれはもう天賦の才があるレベルなのだろう。
こちらが一番嫌な位置に剣を置かれたり、打ち込んだ剣を軽く捌かれたりする。
そして気が付けば、力任せに攻めていたこちらがいつの間にか不利な立場に追い込まれてしまうのだ。
これはもう、間違いなく一種の才能だ。
オレは驚きを隠せなかった。
そして、オレは彼女に「何故、そんな動きが出来るんだ?」と、尋ねてみると。
「なんでだろ? わからないよ。あはは」
「………」
…って、ことらしい。
…まあ、なんとも右脳の感覚派の発言だ。
簡単に言うと「Don't Think, Feel」だ…
はぁ…
これは、教えてくれと言っても、だぁーとやって、がぁーと打ち込めばいいとか言われるに決まっている…
…うん、教わるのは諦めよう。
それでも、エリナの顔には笑顔が増えた。
きっと、剣術で自信をつけているのだろう。
それだに…足が悪いハンデがあったとしても、エリナが自信を持てたことは喜ばしいことだ。
オレは、素直にエリナを応援したい。
まぁ、それはそうと、アント撃退から、しばらく経つが連絡はない…
少し、不安はあるが…信じています、ガレックさん…
と、いつも祈っている。
そして、マントを待つあいだにもオレはナイフの強化を始めていこうと思っていた。
だが…あれから、ダンジョンの荷物持ちは開店休業中だ…
なんだろうな…最近、やる気だけがからまわってる感じがする。
仕方ないので、今もエリナと剣の稽古中だ。
しかし…足が悪いにも関わらず、エリナのあの強さ…
まともに動けていたら、オレたちと同じ子供たちはエリナに勝てないのではないかと思える。
オレに、触発され、リュウもカイルも剣の練習を始めた。
まぁ、二人はやっぱり、男の子だから単純にカッコイイからが本音くさい。
けど、エリナの強さに二人は触発され、負けていられないと闘志が沸いているらしい。
…ケガだけはしないで欲しい。
話が脱線したな…
ナイフだけど、パワーグローブに使われていたヌリウムと余っているフォトン結晶、エネルギー結晶をみると
―ナイフ強化プロセス―
エネルギー結晶のエネルギー放出
ナイフに自然界のエネルギーを供給
切れ味や攻撃力が向上
↓
↓
ヌリウム(ボーキサイト+ゼロポイント結晶)の安定化
エネルギーの暴走を抑制し、ナイフを安定化
攻撃時のエネルギーバランスを最適化
ナイフの耐久性を向上させ、持ち主にフィードバックを抑制
↓
↓
フォトン結晶の光エネルギー照射
ナイフの刃に光エネルギーを帯びさせる
敵の鎧や魔法防御を貫通する効果
光を反射し、視覚的にも眩惑効果を発生させる
↓
↓
―ナイフが高性能化―
自然界から蓄積されたエネルギーがナイフに流れ込み、刃全体が淡い青い光を帯び始める。このエネルギーにより、ナイフの切れ味は飛躍的に向上し、最小限の力で厚い鎧すら容易に切り裂く鋭利な一撃を放つことが可能になる。
次に、ヌリウムがナイフ内部のエネルギーの流れを調整し、エネルギーの暴走を抑制する。これにより、持ち主がエネルギーの反動に苦しむことなく、ナイフを精密かつ自在に操ることができるようになる。また、ヌリウムはナイフの素材を強化し、耐久性が向上。連続して使用しても刃が鈍ることなく、安定した攻撃が可能になる。
最後に、フォトン結晶が活性化し、ナイフの刃に純白の光エネルギーがまとわりつく。この光は敵の鎧や魔法防御を容易に貫通し、さらに光の反射効果で相手の視界を一時的に奪い、戦闘で優位に立つことができる。
と言う、非常に長い説明が出てきたが強化は出来そうだ…
と、言うことで作業に入りたいのだが…
どこにどうつければいいんだ?
また、悩むことになった…
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