第3話ゲイバーにて

クラブみたいに盛り上がってる。僕らはゲイバーの道路を突っ切って、マスターにオレンジサワーを注文した。

その時だった。

「へい、ボーイ」

外国の人が話しかけてきたのだ。

「へ、へーい」

ぎこちなく返すと、外国人は英語で何だかよくわからないことをベラベラと話し始めた。

一緒に来ていたかずまが隣で緊張しているのが見てとれる。英語が少しできるかずまによると、どうやらこの男はデイビッドというらしく、僕に好意を持っているようだ。

「よかったら、一緒に、飲みませんか」

デイビッドは普通に日本語が話せた。かずまは気を聞かしてくれたのか、僕らから離れていく。

僕、ノンケなんだけどなあ。

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