第3 夢

        『夢』


夢を見た

果てしない夢を

                        

私は生まれたてのシアノバクテリア

光を浴びて酸素を生み出した

晴れやかな世界の息吹を待った


そして再び生まれた

暫く水の中で自由を謳歌した

仲間も大勢できた

                       

やがて陸に上がる時が来た

次第に4本の足が育まれ

生きる為の単純な反応を続けた

果ては2本の足と2本の腕に定着した

                       

考えること 思うことを覚えた

それがみずからを傷つけることも知った

                       

私は猿から人間になり

何回かの人生を全うした

どの人生でも精一杯生きた

ただ 知性は虚しく 汚れていくのだと学んだ

人生は短く儚いことを悟った


                       

                        

そして目覚めた!

其処は宇宙

                       

                      再び眠りにつく

夢を見る為に

夢の中で生きる為に

                        

                       

私は生まれたてのシアノバクテリア………

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