第50話
そして迎えた文化祭2日目
4回目となる最終日公演を終えた私は紗奈に言われた通りドレスを着たまま楽屋にいた。
あんなに盛大な拍手をもらったのは初めてで、やりきった感と終わってしまった寂しさでぼーっとしていた。
柄にもなくやってよかったなんて思っていると
「よかった!まだいた!
ふわり、本当に素敵だったよ!お疲れ様〜!」
と忙しいはずの紗奈と
淡いピンクの美しい着物を着た愛菜がきた。
「愛菜すごく似合ってる!」
と言うと
「ありがとう。後夜祭のためにって紗奈が準備してくれたみたい。
今から凛のヘアメイクするからね!」
とわたしの髪を結い始めた愛菜。
たかが後夜祭だけど、富裕層の集まるこの学園ではもはやパーティー。
ドレスコードは当たり前だ。
今までハーフアップになっていた髪がシニョンになって首元が涼しい。
ヘアセットが終われば手際よくメイクをしていく。
人魚姫の時はリップを塗っていたくらいだったから
「できたよ!テーマはシンデレラ!!」
と言われ目を開けて驚いた。
ナチュラルメイクなのに、ほんの15分程でこんなにも変わるなんて。
「本当にかわいすぎ〜!!」
と興奮気味の紗奈は
「このあとちょっとファッションショーの手伝いお願いしてもいい??」
と尋ねて
「いいよ。」
と答えると
「じゃあ先に行って待ってるね!」
と足早に去っていった。
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