第20話

「ふわり、お金に困ってるの?」




と心配そうな紗奈に





「ぜんぜん。

時間があるし、社会勉強も兼ねてやってみたいなと思って。」





とそれらしいことを言えば






「確かに、私たちって身の回りの世界しか知らないし他のことも経験してみたいよね。」



とあっさり納得した紗奈。







「凛のご両親は大丈夫なの?」






「言ってみないとわからないんだけどね。」





言う気なんてさらさらないけれど。




未成年だから保護者の同意がいると思うけれど、すり抜けられるバイトは探せばあるだろうし。






「じゃあ、バイト決まったら教えてな。

俺遊びに行くし。」



なんて言う悠斗に





「え〜、私にも教えてよね!

ふわりがメイド服とか着てるの想像するだけで鼻血出そう。」



なんてなんのバイトを想像しているのか異次元に行ってしまいそうな紗奈。





「決まったらちゃんと言うよ。」








そう言ってみんなと別れて迎えの車に乗った。

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