第14話
「どうしたの?」
クラスメイトとは言え、田沢くんとはこれといって接点もなく挨拶程度。
話しかけられたのは初めてかもしれない。
「確か、水沢の家って夏樹が入院してる病院方面だよな〜?
先生にこれ持って行くように言われてるんだけど、悪いんだけど代わりに持って行ってくれないかな。俺ら明後日から予選でさ。部活で遅くなるしアイツは明日手術だろ?」
と封筒をかかげた。
田沢くんも斉藤くんと同じくサッカー部だ。
確かに、私の家は斉藤くんの入院している病院から徒歩圏内にある。
バイトをしていると言っても週に1回だけだし、部活もしていない。
ましてや、暇だし図書館で勉強しようと思っていたほどの私には断る理由もない。
なんだかんだで、連日通ってるけど、こればかりは仕方ないよね。
「わかった。いいよ。」
と引き受けることにし、封筒を預かった。
「水沢ほんとありがとな。」
と駆け足で立ち去った田沢くん。
すると、そのやりとりを見ていたヒカルが
「サヤカ今日も斉藤くんところに行くの?
それなら、これも渡してくれないかな?」
と鞄の中きら恐る恐る封筒を取り出した。
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