第10話
放課後、病院へ向かう。
通学路の途中にある歩き慣れた道。
なんとなく、手ぶらで行くのも気が引けて近くのコンビニに寄ってから再び病院を目指した。
4人部屋のようだけど、部屋のネームプレートを見ると
今は斉藤くんしかいない病室。
部屋の入り口でコンコンとノックし
「斉藤くん、失礼します。」
とおそるおそるカーテンを開いた。
そこには、目を閉じてヘッドホンをつけて音楽を聴いてる斉藤くんがいた。
睫毛長いしやっぱモテる訳だ。
思わず見惚れていると視線を感じたのか
「あれ、水沢さんどうしたの?」
と驚いた様子で斉藤くんがこっちを見る。
「急にごめんね。これどうぞ。」
と私は慌ててオロナミンCの入ったコンビニ袋を渡した。
コンビニに寄ったはいいものの、何がいいかわからなくて選んだのがそれだった。
「ありがとう。昨日ももらったのになんかごめんね。」
と申し訳なさそうな斉藤くん。
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