詰め放題させてあげて

夕方のニュースで詰め放題が名物のお店が紹介されていたんですけど、店員のおせっかいがちょっと目につくなぁ、と。


300円でコロッケの詰め放題ができるみたいで、15個も詰めれば1個20円なのでだいぶお得。

カメラに映ったおばあちゃんが一生懸命詰め放題してました。

最終的に何個詰められたのかと聞かれて「20個、ホホホ」と照れ臭そうに答えていたんですけど、そこに颯爽とそのお店の定員が現われたんですね。

「それもっと入るよ」と。「私がやったげる」と。

そして、おばあちゃんが詰め終わったパンパンの袋からコロッケを一旦外に出すわけです。

その後は見事な配列でコロッケを25個詰めるわけですが、

うーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。

なんか違う気がする。

それを受け取ったおばあちゃんの声も少し悲し気に感じました。

おばあちゃんは自分で詰めた20個のコロッケの方が嬉しかったんじゃないかな。


詰め放題ってアトラクションじゃないですか。

ビニール袋をギュンギュンに広げたり、はみ出た部分が崩れないようにバランスをとりながらレジに向かったり。

あの手この手で試行錯誤するから面白いわけで、実はお得かどうかは二の次だったりする。

要は人にやってもらったら冷めるよねって話。


前に脱出ゲームをやった時、ほとんど答えみたいなヒントを教えてくるおせっかいなスタッフがいて、結構イライラしながらゴールしたのを思い出しました。

100%善意なのはわかるんですけど、体験にお金を払ってるのであまり手出ししないでほしい。「分かんね~!」って言ってるのが楽しいんです。

皆さんも体験系の商品を横取りするのはやめてくださいね。

それ、自分が気持ちよくなりたいだけだから。

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