第81話

帆夏は目覚めた後部屋の窓を明け外の空気を吸い込む 。

外の風がとても心地良くて目を閉じると同時に

その風が彼女の寝起きでボサボサの髪をなびかせる 。




十分に外の空気を吸って堪能した後

帆夏は窓を閉め 、顔を洗おうと洗面所へと向かう 。




階段を降りて洗面所の入口の扉に手を掛けようと

したその時中からシャワー音が聞こえてきた 。

どうやらこの家の誰かが朝シャンをしているようだ 。

正体は帆夏は知らないが 、浴びているのは夏樹だ 。

帆夏は今浴びているのが夏樹だとも知らずに

いつも通り扉を横にスライドさせ中に入ったその時

事件 … いや事故が起きた 。




「 …… !?!?!? 」




帆夏は左にスライドさせた扉を思い切り

右に勢い任せで再びスライドさせた 。

何故ならそれは開けた瞬間真っ裸のシャワー後の夏樹と

ばったり鉢合わせになったからだ 。




夏樹の真っ裸を目にしたのは人生で初めてだった 。

帆夏は扉を閉めた後彼のその姿が頭から離れずに

今にも体全身から炎が出そうなくらいだった 。

顔を洗ってスッキリしたいが今はとてもじゃないが

非常に入りづらい 。それもそうだ 、彼女は今幼馴染みの

真っ裸を肉眼でしかもかなりの距離で見てしまったのだから 。 入り難いのも分からなくはない 。

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