Piece 7 / 気付いた気持ち

第59話

雅に核心を付かれて心臓が跳ねる。

__まずい、1番恐れてた事が…。



このまま無反応は無視してるのと

同じ、それは更にまずいと思った

栞は動揺を捨てて、冷静さを装う。



『ほんっっっとごめん!!!!』

と道路の真ん中で叫ぶ。



そんな栞に対し雅は恥ずかしさを

覚え、「ちょっと栞!?なに!?」

と言う。



「…いきなり叫んでごめん!

でもどうしても謝りたくて!」



「それは分かった!でも栞、

ここ道路の真ん中だし、何なら

ゆく人皆振り返ってコチラを

心配して見てるから取り敢えず

学校まで走らせるよ!続きは

学校で聞かせて!」


と栞に言い聞かせる。



そんな雅に対し栞は取り乱した事を

「…はい、ごめんなさい。」と謝罪し

再び今度こそ学校へ自転車を走らせる。



色々な事があったがやっと学校へ

辿り着いた栞と雅はいつもの駐輪場に

互いに自転車を停め、正面玄関へ。



下駄箱にて内履きに履き替え、

いつもなら教室へ向かうが、

雅は栞の手を掴んで、

『今日は2人ともサボる!!

屋上へ行くよ栞!!!』と。



そして半ば強引に雅は彼女の

手を引っ張りながら爆速で

階段を駆け上がり屋上へと

栞を連れて行く。

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