第47話

「____!?!?」



まさか泣くなんて思っていなくて

私は思わず着ていた服の裾で目を擦る。

あっ…、これ晴人の服じゃん!!

( ____ごめん、晴人。)



「…………。」



晴人はと言うとスマホを見る訳でも無く、

ただただ無言のままだったが、急にクッション

から立ち上がったかと思えばテーブルにあるティッシュ箱から1枚手に取りスっと渡してくれた。



その不器用な優しさにまた胸がトクンとなる。

今日というかここ最近晴人の寝顔見た時から

なんだか胸の鼓動が忙しい。晴人がふいに

見せる行動一つ一つにいちいち胸が鳴る。



自分の訳分からない感情に1度は止まったと

思われた涙が再びポロポロと零れ落ちる。



「…お前が泣くのは俺のせいなんだよな」

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